ローリングストックとは?普通の備蓄との違いと今日からできるやり方【管理栄養士が解説】
「防災のために備蓄しなきゃ…」と思いながら、
気づけば賞味期限が切れていた、という経験はありませんか?
そんな失敗を防ぎながら、無理なく備えを続けられる方法が
ローリングストックです。
在宅避難を想定した備えとして、いま最も現実的な方法ともいわれています。
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ローリングストックとは?
ローリングストックとは、普段から食べている食品を少し多めに買い置きし、
食べたら買い足すことを繰り返す備蓄方法 のことです。
特別な非常食ではなく、日常の延長線上で備えるのが特徴です。
普通の備蓄との違い
| 一般的な備蓄 | ローリングストック |
|---|---|
| 非常食をしまい込む | 普段の食品を少し多めに置く |
| 賞味期限が切れやすい | 食べながら回すので切れにくい |
| 食べ慣れていない | いつもの味で安心できる |
| 管理が面倒 | 買い物のついでにできる |
一見すると似ているようですが、この違いはとても大きなポイントです。
一般的な備蓄は「非常時のために保管しておくもの」なので、
普段の生活と切り離されてしまい、管理が難しくなりがちです。
その結果、賞味期限が切れてしまったり、
いざという時に食べ慣れていないものしかなくて困る、ということが起こります。
一方、ローリングストックは日常の中で消費しながら備える方法なので、
無理なく続けられ、いざという時も安心して食べられるという大きなメリットがあります。
何日分備えればいい?
目安は最低3日分、できれば7日分。
在宅避難では「家にあるもので数日過ごす」ことになります。
そのため、普段食べている食品で数日回せる状態を作ることが大切です。
今日からできるローリングストックのやり方(3ステップ)
- 普段食べている日持ちする食品を選ぶ
- いつもの買い物で+2〜3個多めに買う
- 古いものから食べて、食べたら買い足す
これだけで自然と備蓄が回り始めます。
水の備えも忘れずに
食品と同じくらい重要なのが「水」の備えです。
目安は、1人1日3リットル × 最低3日分(できれば7日分)。
飲み水だけでなく、
- 乾麺をゆでる
- スープを作る
- 手を洗う
など、想像以上に水を使います。
ローリングストックとあわせて、水も少し多めに常備しておくことで、在宅避難の安心感が大きく変わります。
水は重くて運ぶのが大変なため、ネットでまとめて購入しておくと備えがしやすくなります。
【重要】停電・断水でも食べられることを意識する
災害時は、電気・ガス・水が使えない可能性があります。
そのため、
- そのまま食べられる
- お湯だけで食べられる
- 水が少なくても調理できる
食品を意識して選ぶことが大切です。
乾麺は便利ですが、水と加熱が必要です。
一方で、レトルト食品・缶詰・豆乳・グラノーラ・プロテインなどは、調理せずに栄養補給ができます。
「調理できない前提」でも食べられるか?
この視点が、在宅避難ではとても重要になります。
管理栄養士がすすめる「備えながら栄養もとれる」食品
災害時は炭水化物に偏りやすく、たんぱく質やビタミンが不足しがちです。
主食になるもの(エネルギー源)
- おかゆ、パックごはん、α化米、無洗米
- 切り餅
- 乾麺(パスタ・そば・うどん・そうめん)
- コーンフレーク、グラノーラ
たんぱく質を補えるもの(体力維持)
- 缶詰(魚・豆)
- レトルトのカレー、牛丼、親子丼
- 豆乳
- プロテイン
ビタミン・食物繊維を補えるもの(体調管理)
- ナッツ、ドライフルーツ
- 根菜(じゃがいも・にんじん・玉ねぎ)
- 果物(りんご・みかんなど日持ちするもの)
常温保存できる野菜や果物は、実は防災向きの食材です。
これらの食品は、スーパーやネットでも手軽に購入できます。
日常の買い物のついでに、少し多めに備えておくと安心です。
1日のモデル例(これで回せます)
朝
グラノーラ+豆乳+果物
昼
パックごはん+缶詰(魚・豆)+スープ
夜
レトルトのカレーや牛丼+根菜の簡単スープ
調理が難しい状況でも、これだけで
エネルギー・たんぱく質・ビタミンを補うことができます。
食品以外もローリングストックできる
ローリングストックは、食品だけではありません。
日用品も同じ考え方で備えることができます。
- ティッシュ
- トイレットペーパー
- ウェットティッシュ
- ラップ
- 電池
災害時は、買い物に行けない・物流が止まることがあります。
そんなとき、普段使っている日用品のストックがあるだけで、生活の安心感が大きく変わります。
特にウェットティッシュやラップは、
- 水が使えないときの衛生対策
- 食器を洗えないときの代用品
- 食品の保存
など、想像以上に活躍します。
電池も、懐中電灯やラジオなど停電時に欠かせません。
「なくなる前に買い足す」
これを習慣にするだけで、無理なく防災対策につながります。
置き場所のポイント(続くコツ)
ローリングストックが続かない一番の理由は、
しまい込んでしまうことです。
備蓄だからといって押し入れや高い棚に入れてしまうと、
存在を忘れてしまい、うまく回らなくなります。
おすすめの置き場所は、
- キッチンの取り出しやすい場所
- パントリー
- 棚の一角
など、普段の生活動線の中です。
いつもの食品と同じ場所に置いておくことで、
自然と「古いものから使う」「減ったら買い足す」が習慣になります。
「特別な場所に保管しないこと」
これが、ローリングストックを無理なく続けるコツです。
よくある失敗と続かない理由
- 特別な非常食を買ってしまう
- 普段食べないものを選ぶ
- きちんと管理しようと頑張りすぎる
「防災のために」と思うほど、日常とかけ離れたものを用意してしまいがちです。
その結果、食べる機会がなく、賞味期限が切れてしまいます。
また、在庫を細かく管理しようとすると負担になり、だんだん面倒になってしまいます。
ローリングストックは、いつもの食品を、少し多めに置くだけ。
このくらいの感覚で考えることが、無理なく続けるコツです。
在宅避難の土台になる備え方
ローリングストックは、在宅避難を現実的にする“土台”になる備え方です。
それは「いつか来る災害」のための特別な準備ではなく、
今日の買い物から始められる、いちばん続けやすい防災対策。
食べ慣れた食品が家にあり、
使い慣れた日用品が手の届く場所にある。
それだけで、もしものときも
慌てず、我慢しすぎず、いつもに近い生活を続けることができます。
ローリングストックは、
「備えること」ではなく、「暮らしの延長で守ること」。
在宅避難を安心して選べるようにするための、
いちばん現実的な防災のかたちです。
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